芸術の秋ですので、名古屋でアート体験。名古屋市美術館では民藝の展示があっていました。約100年前に思想家・柳宗悦が説いた民衆的工藝、「民藝」。日々の生活の中にある美をいつくしみ、素材や作り手に思いを寄せるこの民藝のコンセプトはあらためて見直されています。最近では、BEAMSが熊本の木の葉猿をモチーフとした商品を出したりしていましたね。
中は日本や世界で受け継がれ守り伝えられた民藝の数々がたくさん展示してありましたが、撮影OKの場所が限られておりましたので、このインスタレーションのみご紹介。
なんだかとってもオシャレです。小鹿田焼きに、倉敷ガラス、鳥越竹細工など、古くから伝わる生活の中の美について改めて考えさせられました。帰ってからも図録を眺めてはうっとりしてしまう今日この頃。
美術館から見える風景。この風景を見て、数年前に取材でここを訪れていたことを思い出した。すっかり忘れていました。
翌日は松坂屋美術館で行われていたキースへリング展へ。9月まで福岡で展示会が行われていましたが、見逃していました。キースへリングは1980年代初頭にニューヨークの地下鉄駅構内でドローイングをして、注目されたストリートアーティスト。ウオーホールやバスキアなどとともにカルチャーシーンをにぎわせました。ニューヨークには彼の作品が購入できるPOP SHOPという店があり、そこでシルクスクリーンを購入し、今でも大事にしています。その後、東京にもPOP SHOPができて、いうなれば当時の若者のアイコン的存在だったと言っても過言ではないと思います。
というわけで、何もかもがタイムカプセルを開けたような感覚。「平和がいいに決まってる!」って、シンプルで力強いメッセージに心を打たれますね。今も世界中で戦争が行われている現実に、キースへリングが生きてたらどのような思いをいだくでしょうか。若い人たちにも刺さる展示なので、ぜひ楽しんでほしいですね。<YA>